1.試験ふるいの製作
1.製作する試験ふるい目開き表
(TESTING SIVES JIS Z-9901-1994)
2.製作方法
そば粉の性状、性質を決める要因は無数にある。 そのなかで代表的なのがそば粉の粒度分布であろう。
この他にも、澱粉質と蛋白質の割合、蛋白質の成分、といろいろあるが、そば粉の粒度分布を調べれば
およその見当がつくのではないか。 多くの人とデータを共有するためには、用いる篩の目の規格を決め
ておく必要がある。
目開き寸法はJIS規格の850μから63μまでの16種類、材質は加工のし易いナイロンスクリーンを用いる
ことにした。 形状はJIS規格では、直径が内径200mmの円であるが、アクリルパイプの形状から、内径119mm
深さ40mmとした。
・使用したアクリルパイプ
133φx 4mm 長さ1mものをカット
125φx 3mm 長さ1mものをカット
・アクリルパイプのカット
パイプをカットしたものを購入すると割高になるので自分で切断した。
プラスチック専用の刃を金鋸用の柄に取り付け、パイプを固定する作業台を作り、
その上で切断した。
内パイプを切断するするときは、外パイプを長さ20mmに切ったものを定規にして、
浅く溝を切り、その溝に沿って切り進めた。外パイプはノギスの先端の尖りを利用して
線を引き、切断した。 時間と根気が要る仕事である。
注) 罫書きをしてその線に合わせて浅い切り込みを一回りつくり、この溝をガイドにして
更に切り進めた。
切断した内リング(左)と外リング(右)
ナイロンスクリーン(30cmx30cm)から直径15cmの
円形を4つ切り出す。
注)販売最小単位が30cmx30cmになる。 (4,000円〜5,000円/枚)
内リンクに切れ目を入れ、スクリーンの厚みが
入るよう外径を狭める。
注) 外リングを加熱して広げれば、内リングはそのままでも
入ることが分かった。
スクリーンと内リングを押し込んだところ。うまく入るようであれば
接着剤(セメダインスーパーX)を塗って嵌め込む。
完成した状態。これにラベルを貼る。
2個重ねた状態。
完成した試験篩 NO1からNO13と受け皿と蓋
注) 赤字は'061225訂正 篩いの数を13種類から17種類に増やした。
深さは50mmから40mmに浅くした。
NO | 目開き寸法 | 線径基準 | メッシュ |
(μ) | 寸法(μ) | (目数/インチ) | |
0 | 1000 | 560 | 16 |
1 | 850 | 500 | 18 |
2 | 710 | 450 | 22 |
3 | 600 | 400 | 26 |
4 | 500 | 315 | 30 |
5 | 425 | 280 | 36 |
6 | 355 | 224 | 42 |
7 | 300 | 200 | 50 |
8 | 250 | 160 | 60 |
9 | 212 | 140 | 70 |
10 | 180 | 125 | 83 |
11 | 150 | 100 | 100 |
12 | 125 | 90 | 120 |
13 | 106 | 71 | 140 |
14 | 90 | 63 | 160 |
15 | 75 | 50 | 200 |
16 | 63 | 45 | 235 |
17 | 53 | 36 | 280 |
注) No0の篩いは使用せず。
注) ナイロンスクリーンに張力を加えて張るのが技術的には一番難しいところであった。
冶具用として20cmほどの外リングと内リングを用意し、外リングを内リングより
10mmほど短くし、外リングでスクリーンを押さえながらウチリングを押し込んでいく
方法を用いた。