二八そばを打つ
(講師に永山先生を招いてのTOKYO蕎麦塾のそば打ち教室での記録)
1.材料、用意するもの
江戸流そば打ちの基本である二八そばを外二で打つ。
そば粉 : 1kg
繋ぎ(中力粉): 200g
水 : 564ml(粉の重量の47% 実際の加水率は45%であった。)
その他 そば打ち道具一式 延し板: 90cmX90cm
捏ね鉢(尺五寸-45cmの大きさ) 粉が1gkを超える場合は尺八寸
(54cm)の大きさが欲しい
2.水廻し
そば粉と繋ぎの中力粉をボールにあ取り、大まかに混ぜてから篩にかけて、捏ね鉢に移す。
粉の表面をおおよそ平らにし、容器に計量した水の90%を粉の表面中央にあける。
水の表面に周りの粉をかけて、水の塊を粉で覆いながら移動させ、粉に馴染ませていく。
水の多い所に指を突っ込むと、水で濡れてべとついた粉が手に付き、次の作業に支障が生じる。
水を多く含んだ粉の塊は、乾いた粉を介して動かすと手はきれいなままである。
指を広げ、指先が鉢の底に触れる状態で、円を描きながら粉を動かす。
急いで粉をかき混ぜるというより、粉をゆったりと隅々まで動かすといった感じである。
手前と向こう側の粉は、手の動きから取り残されがちである。
時々、手を交差させて、粉を班時計廻りに動かしてやる。
「巴を切る」とも言う。
加水量が丁度良いか、水廻しがうまくいっているかの判断に「粉が一人でに寄ってくる」という
表現があります。
粉を動かしながら、指の腹から付け根にかけての部分で、捏ね鉢の底に粉を押し付けるように
押さえつけると、粉が塊になりだんだん成長していきます。加水量が足りないと、塊が成長せず
鉢の底には粉が細かい粒のまま残ってしまいます。
このような状態であれば、更に加水します。
粉が程よい大きさの塊になったところっで、くくり作業に入ります。
硬さの具合に自信がないときは、塊を数個捏ねて見て、その感触で判断します。
硬いようであれば、残りの部分に水を加えます。加えすぎぬよう、手のひらで受けて
全体に振りかけます。(「振り水」とも言う。)
3.くくり
4.延し
地延し
縁を崩さぬようにしながら
円を広げていく。
地延しが完了した状態
丸出し
麺帯に麺棒のあとが付くほど
力を加えないと効率よく広がらない。
円形を崩さないように均等に広げる。
水廻しが終わった時点で
手を洗っていないにもかかわらず、手に粉が付いていない。
四つ出し
打ち粉をたてに帯状にたっぷり撒いて 巻き棒に巻きとり、転がす。
手首を柔らかく使って前方へ押し出すように転がしていく。
手のひらを平らにして垂直に押さえながら転がしても巻き延しの効果はうすい。
手首を柔らかくして巻いた麺帯を包み込むようにしてやさしくしっかり力を加える。
四つ出しが終わり、荒延しで麺帯の厚みが均等に」なるように延す。
(肉分け)
延し棒を斜めにし、角の部分の厚み雄を揃えていく。
片手で延した場合、力のかかり具合が一目瞭然で分かる。
置いた手の真下に、力が加わっている。
麺棒を麺帯に対し斜めに使う場合は、
力の加え方はシンプルにしたほうが間違いが少ない。
下半分を巻き取り、上半分の本延しに入る。
まずは、左半分を延す。
右半分を延し
左の角を延し
右の角を延し
中央上部を延す。
左右の角は丸く仕上がる。
上下を振り替えて、残り半分を延す。
延しが完了し巻き取った麺帯を左から右へ開き、打ち粉を十分撒いた上に二つ折りに重ねる。
下半分に打ち粉を撒き、上半分を引きずるようにして、二つ折りに重ねる。
下半分を折り返して8枚畳みが完了。
折り返した端は、下の麺帯より内側に収まるようにする。
まな板の上に打ち粉をたっぷり撒き畳んだ麺帯を載せ、麺帯の上に打ち粉をたっぷり振る。
麺帯の上に駒板をセット。
(駒板の寸法:、巾23cm、長さ37cm、枕の高さ16.5mm)
切り
前掛けの結び方が粋、是非教えてもらいたい。
切りの姿勢
手元に注目しがちであるが、全体の姿勢、バランスを学んでほしい。
切った線麺の下に包丁を入れ、線麺の間に打ち粉を入れる。
(「駒を開く」ともいう。)
両手で線麺の手前をつかみ、ゆすって打ち粉を払う。
次に右手で足(向こう側)をつかみ、まな板にU字形に繋がっている端を打ちつけ打ち粉を落とす。
右手でつかんだまま、生舟に手前から向こう側に線麺を寝かせるように納める。
生舟に収まった生麺
切りが完了
経過時間
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34:26
途中、質問に丁寧に答えていただいたので、
切りの終了までに要した時間は約35分であった。
通常では打ち終えるまで、30分以内であろう。